さなぎのように動けない時期もある【11】

 

自分の花を咲かせる会

「人生再生の集いDay4」

 

【さなぎのように動けない時期もある】

 

青虫って細い枝を這って進み

葉っぱをむしゃむしゃ食べながら

頑張って生きております。

 

いわゆる尺取虫というのでしょうか

身体の前半分の足で枝をホールドし

背中をグイっと上に丸めて

身体の後ろ半分を前方に引き寄せます。

 

次には身体の後ろ半分の足で枝をホールドし

身体の前半分を前にスーッと押し出す。

 

そんなふうにゆっくりゆっくり

葉っぱに向かって進んでいきます。

 

葉っぱにたどり着くのはひと苦労。

 

そして葉っぱをむしゃむしゃ食べては

また次の葉っぱに向かいます。

 

ある時、なんだか

身体の動きが悪くなります。

 

次の葉っぱに向かいたくても

思うように体が動きません。

 

生命のエネルギーが

失われていくかのように

もがこうにも

もがけなくもなってきた。

 

私はもう終わってしまうのだろうか?

 

だんだん動きが鈍くなる。

 

鈍い動きにストレスを感じつつ

それでも動こうと頑張る。

 

しかしあらゆる努力は虚しく

さらに動きは鈍くなり

やがて一切動けなくなりました。

 

静止。

 

ジ・エンド。

 

さなぎは内部で

身体が溶けていっているそうです。

 

もともとの遺伝子と

食べた葉っぱと

生きた経験から得たもので

身体が新しいものに変容していく。

 

古代から蝶は

「変容」のシンボルでもありますね。

 

動けないさなぎの時期に

「変容」し

美しい蝶に生まれ変わる。

 

枝を這って

葉っぱを食べることしかできなかった

青虫が

青虫時代に吸収したものと

蝶の遺伝子と

葉っぱからとった栄養とが

さまざまに変化していって、

新しいものに変化していく。

 

そしてやがて蝶になって

自由に空を飛び回るようになる。

 

このようにいったん

死んでしまったように

動けなくなる時期を

経て美しい成虫になる

動物も自然界にはあるという

ご紹介でした。

 

人間にも似たような生き方を

する人がいるかもしれません。

 

身動き取れず

暗い部屋で

ただもんもんと暮らす。

 

働こうにも働けず

自分が崩壊していくように

溶けていき

また

消えていく恐怖。

 

自分が完全に溶けたときが

あるいは

自分が完全に消えたときが

ひょっとすると

自己との出会い、

自己の発見の時なのかも

しれません。

 

溶けていった自分は

それは自我だったのでしょう。

 

自我と自己。

 

難しい用語ですが、

このように考えると

よいかもしれません。

 

自我は

この世界で生きていくための

剣であり盾であり鎧でしょうか。

 

この世界を生きるのに必要な

知識や技術や、

また職業や地位や肩書などを

大切にし、追い求める自分です。

 

人生の前半

人は自我実現を目標とし

自我が求める欲求を満たそうとする。

 

自我が満たされた人は

それ以上に価値のある人生を

追い求めます。

 

そこで自己実現を考えます。

 

さらなる素晴らしい目標は

ないだろうか?

 

自分は本当は何をしたいのだろう?

自分はいったい何者なんだろう?

 

そして自己探求し、

自分の心のもっと深い部分から

湧き上がってくるような

願望を考えたり、

この世界とはどうなっているのか

考えたり

自分と世界との関係を考えたり。

 

そしてその自分の世界における

理想的なあり方を目指し

自己実現の人生を歩みだします。

 

このとき自己を発見したと

言えるかもしれません。

 

実際は難しいもので

自己は無限に深くもあり、

自己に出会ったという確信なども

また持てるものではありませんが、

 

まあ自分の人生を

価値あるものにしようと

努力されている方は

必ず自己に出会うと思いますし、

やがて自己実現の人生を

歩みだすようにもなるんだろうと

思います。

 

で、

動けなくなり

自我が崩壊していった人。

 

なんか無駄なものが

すっかりそぎ落とされて

本当に大事なものを

見つけることができる人が

いるようにも思います。

 

まあ、その大事なものも

もちろん人それぞれで

自己の世界は

本当に自由なんだと

思いますけれどね。

 

それは

自己との出会いと言って

よいんだと思います。

 

また、自己との出会いも

きっと何段階もあって、

どんどん深い自己との

出会いがあるんだと

思いますが、

 

まあそこらへんは

あまり行き過ぎると

潜在意識の迷宮に

迷い込むかもしれませんので、

ほどほどにしたいと思います。

 

で、大事なものを知ったら、

その大事なものを守り

また大事なものを大きくしていく

活動がしたくなるんでしょうね。

 

で自己実現の人生が

始まっていきます。

 

さきほども

何段階も深い自己があると

言いましたが、

 

自己実現の人生を

歩んでいくうちに

なんども壁にぶつかり、

その壁を超えていくたびに

一段深い自己に出会いますよ。

 

えへへ。

 

お楽しみに。

 

さあ、まだまだ苦しい

さなぎの時期かもしれませんが

やがて美しい蝶になって

自由に飛び回る未来を

イメージしてください。

 

変容の時期は

旧いものが溶けてなくなっていくので

死んだようになるのは

仕方ないんです。

 

苦しいですけれども。

 

でもそんな時も

心の奥底には

腐っても腐りきらない

美しいものを持っていて

いただければと思います。

 

まあ、のんびり

このグループワークで

自分を見つめ、

楽しみつつ、

自分を癒していきましょ。

 

人生の振り返りや

そのアウトプット

また自分の素直な考えを

アウトプットして

皆でシェアするという

簡単なグループワークは、

実は心と頭を整理する

良い機会でもあるかと

思います。

 

また周りの方の考えが

何らかのヒントになることも

あるかもしれませんからね。

 

時々集って

テーマに沿って

意見を出し合うだけの

この会合が

あなたの人生に

何らか有益なものがありましたら

 

幸いです。